冷え性に効果的な漢方薬の体質別のおすすめを解説

冷え性に効果的な漢方薬のうち「体質別のおすすめ」について

夏場のクーラーが原因の冷えに体質別の漢方薬

暑い夏、冷房の効いた部屋で身体が冷える。そのため、冷房の温度を上げようとすると、周りの者から「蒸し暑くなる」と文句がくる。そんなときにおすすめしたいのが漢方薬です。ここでは体質別に効果的なものをご紹介します。

まず、下の文を読み、自分がAタイプなのかBタイプなのかを見極めてください。

Aタイプ

もともと体質的に冷え性である。色白で顔色が悪く、貧血気味。肩こり、頭痛などがよく起こり、鎮痛剤を飲みがち。むくみが起きやすく、夕方になると足がはれぼったくなる。生理不順や生理痛がある。

Bタイプ

顔色は悪く、もともと冷え性ではないが、冷えると腹や背中が痛くなる。坐骨神経痛を起こすこともある。胃腸が弱い。オフィスなど、冷房の中にいる時間が長い。

AとB、両方の症状があるような気がする人は、どちらの症状がより強くあらわれているかで判断をしてください。

「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」

あなたがAタイプならば「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」が適しています。「当帰芍薬散」はその名が示すように本来は散薬で、酒で服用します。しかし、いまは錠剤が市販されていますので、それを服用してください。5~6粒を1日3回、食前もしくは食間に飲んでください。目安は2週間ほどです。

「五積散(ごしゃくさん)」

Bタイプの人に合う漢方薬は「五積散(ごしゃくさん)」です。こちらも元来は散薬ですが、今は錠剤があります。1回5~6錠、食事もしくは食間に服用してください。この薬は冷房がきつい職場にいる場合や、プールや海に行くときなどには離さないようにしてください。「五積散」の効果は3週間ほど経たないとあらわれません。これは、「五積散」には18種類の生薬が配合されているため、一つ一つの量が少なくて、効き目がゆるやかになっているためです。

「当帰芍薬散」と「五積散」はいわば予防薬・治療薬・体質改善薬ですが、即効を求めるときは「真武湯(しんぶとう)」がおすすめです。

「真武湯(しんぶとう)」

「真武湯(しんぶとう)」は「茯苓(ぶくりょう)」「芍薬(しゃくやく)」「生姜(しょうきょう)」「朮(じゅつ)」「附子(ぶし)」の5つの生薬を煎じて服用する薬ですが、今では錠剤がありますので、それを必要に応じて飲んでください。1回5~8錠が目安になります。効果は10分ほどであらわれ、数時間は身体があたたまってポカポカしています。

「四逆湯(しぎゃくとう)」

即効性をさらに強めたい場合には「四逆湯(しぎゃくとう)」を服用してください。夏、クーラーをかけっぱなしにして寝た翌日など、身体が冷え切って動けないときなどに用います。「四逆湯」は「甘草(かんぞう)」「乾姜(かんきょう)」「附子」から構成されており、「乾姜」と「附子」に身体をあたためる強い作用があります。

ただし、この漢方薬は錠剤の形では市販されていないので、生薬を煎じるか、もしくは単味のエキス剤を配合してつくるしかありませんので、用いたいときは、漢方薬局で薬剤師に相談してみてください。

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